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映画１ バードマンがやって来た！！ ８３／３／１３
今日も宿題を忘れて先生に叱られたみつ夫たち。そんなみつ夫にカバ男が声を掛けてきた。宿題を分担してやって、カバ男が楽をしようという魂胆だ。しかし、ミツ子に諫められ、断りに行ったみつ夫はカバ男にのされてしまう。ガン子にはママに告げ口され、家にいられなくなったみつ夫は空き地でたたずんでいた。その時、昼寝から覚めたばかりのバードマンと出会う。バードマンは「最初の一人は君で間に合わせとこう」といい、セットの説明をして帰ってしまう。訳が分からないみつ夫は、映画の宣伝だと解釈する。
だが、家に帰る途中、みつ夫はミツ子が誘拐されたことを知る。なんとかミツ子を救いたいと願うみつ夫は、パーマンセットの力を試してみたくなる。結果は予想を超えたものだった。バードマンの言葉は真実だったのだ。空の散歩を楽しむ１号は、猿のパーマンと出会う。バードマンがみつ夫の目の前ではじいたパーマンセットが、どうやらこのチンパンジーに当たったらしい。１号は「猿とコンビを組む趣味はないよ」と言い、別れてしまう。
その後、身代金の受け渡し現場に行った１号は誤って木から落ちてしまい、そのすきに犯人は身代金を奪ってしまう。犯人の手がかりをなくして途方に暮れる１号の所に、２号がアジトを見つけたと言ってきた。二人はアジトに突入し、捕らわれていたミツ子を助け出し、犯人を捕まえたのだった。２号を認めた１号は、仲直りをする。
事件は解決したが、家を抜け出したことはママに知られてしまっていた。途方に暮れる１号のところに、バードマンがやってきた。渡し忘れたコピーロボットを持ってきたのだ。１号はこれ幸いと、叱られ役をコピーにさせることにする。
翌日、助けられたミツ子はパーマンにメロメロ。カバ男とサブもパーマンにあこがれていると言うのを見て、みつ夫は「自分がパーマンだ」と言いたくなるが、パーマンの正体は秘密なのだ。２号の呼びだしを受けて変身したみつ夫は、空を飛びながら、改めてパーマンとして力の限り活躍することを決意する。
○実質的な第一話。鈴木伸一氏の絵コンテは良く動いている。ところで、バードマンはみつ夫に「ピストルの弾もはじき返す」と言うのだが、この台詞が嘘だったことが、【コロコロ文庫４巻 「タマより弱く」】で判明する。藤本先生も罪作りだ。
本編との相違点。カバ男の帽子の色が違う。サブがカバ男を呼び捨て。みつ夫のランドセルが茶色。みつ夫の靴のデザインが違う。ママがみつ夫を呼び捨て。ミツ子のママのデザインが違う。バードマンの一人称は「ぼく」。バードマンの円盤の色が違う。その他、メインキャラクターの名前が一部違うので注意。
みつ夫はこの頃から妄想狂（笑）。２号とはサルボキャで会話。「パー着」はこの話から登場。
映画２ 忍者ハットリくん＋パーマン 超能力ウォーズ ８４／３／１７
河原で遊んでいたケン一たちの所に、金髪の少女が駆け込んできた。そこへ謎の覆面男達が追ってくる。ピンチになったケン一たちはハットリを呼ぼうとするが、修行中。シンゾウの忍び笛が耳に届いたハットリとツバメが駆けつける。異変を察知したパーマンたちも駆けつける。彼らが対峙したのは覆面男達とサイコマンと名乗る仮面の男。その場はシンゾウのなみだパワーで撃退する。
少女ユーリーが超能力者であり、生き別れの家族を捜していること、「世界びっくり人間ショー」に出演するために来日したことを知ったハットリたちは、ユーリーをガードすることにする。
だが、ユーリーはシンゾウや他の超能力者とともに、サイコマンのマインドコントロールでテレポートさせられてしまう。審査員として来ていたしのびの博士の超能力サボテン、トゲ次郎と知り合ったハットリたちは、ユーリーたちがニューヨークへ向かったことを知り、後を追う。当然移動は日航機だが、ハットリは忍び道具が金属検査に引っかかってしまうので、空手で機内へ。忍び道具はパータッチで向かうパーマンたちが持ってきてくれた。
ニューヨークでは、サイコマンと父のゲラーが子供たちの念力を利用して世界をコントロールしようとしていた。踏み込んだハットリたちによって子供たちは救出されるが、サイコマン側は念力怪獣サイギラスでパーマンたちを足止めする。同行していたトゲ次郎の活躍で念力装置が壊れたため、パーマンたちはサイコマンと戦うハットリの加勢へ。ハットリの一撃で割れた仮面から、ユーリーと同じロケットがこぼれ落ちる。真実を知った三人は和解し、ニューヨークに希望の夜明けが訪れた。
○タイトルに「＋」とあるが、あくまでメインはハットリ側。パーマンたちは戦闘シーンのサポート役として活躍する。
この映画版ではパーマンバッジの眼が回っている。
BGMは両作品の物を使い分けた上に菊池俊輔の追加がある。タイトルロールの音楽は菊池俊輔だと思われるが、「きてよパーマン」のアレンジも入っている。
「世界びっくり人間ショー」、審査員のスミレは挨拶代わりに「パーマン・マーチ」を歌う。審査員には藤子不二雄の姿も。
EDの「ハットリ忍法ニニンのニン」はこの映画のみの特別バージョンで、音盤化されていない。１号と２号が曲間に喋ってくれる。１号が『スーパーマン』のポスターと同じポーズを取りながら「僕、ニューヨークって大好き。なんてったって、スーパーマンの本場だもん」というシーンがお気に入り。
映画３ 忍者ハットリくん＋パーマン 忍者怪獣ジッポウＶＳミラクル卵 ８５／３／１６
ある春の夜、東京に宇宙から大量の卵が降ってきた。獅子丸がその一つを拾う。そしてもう一匹。ハットリの幼なじみ、忍者怪獣ジッポウが突然訪れた。ジッポウは世界が破壊され、ハットリにも危険が迫るという予知夢を見たのだ。獅子丸はちやほやされるジッポウが気にくわない。
翌朝、獅子丸の卵が暴れ出した。卵はケン一のランドセルに飛び込み、学校で小池先生の体を乗っ取る。ミラクル卵（エッグ）となのり、宇宙から地球を征服するために来たと宣言する。卵はシンゾウのなみだパワーで追い出すことができたが、しのびの博士の研究所で調べてもらうことにする。
その頃、パーマンたちはバードマンのスクランプルを受けていた。宇宙から謎の卵が飛来し、しのびの研究所で保管されていると聞かされたパーマンたちは、ハットリたちと合流する。
研究所で調べたところ、卵の中には未知の生命体の姿があった。その夜、卵が孵化し、触手を持った木の怪物が誕生する。怪物は植物を栄養源として巨大化し、子供の卵を大量に孵化させる。そして新宿の高層ビル街に居座った。住民を避難させたパーマンたちは、ハットリたちと共に怪物と戦うが、大きすぎて手に負えない。
獅子丸が偶然おしっこを引っかけた根が溶けたことから、ジッポウが温泉を掘り、お湯で退治することを思いつく。作戦は成功し、敗北したミラクル卵は宇宙へ戻っていった。そこへバードマンが。ミラクル卵が故郷の緑を絶やしてしまったのが侵略の原因になったと説明するバードマン。「こんな美しい物を、壊してはいけない」と桜の枝をテレキネシスで折り、パーマンたちに突っ込まれる。
平和になった東京を満喫したジッポウは、伊賀へ帰っていった。
○OPで怪物くんがゲスト出演。パーマンたちも登場し、ハットリたちと挨拶するシーンがある。
前作よりもパーマンの待遇は良く、バードマンの出演もある。バードマンはハットリのことを知っていたので、パーマンたちから聞いたのだろう。ちなみに、今回もパーマンバッジの眼は回っている。
本作は当時上映の『ドラえもん のび太の魔界大冒険』が行っていた「グリーンドラキャンペーン」に協賛する形で、自然保護をテーマにしている。バードマンの台詞が説教臭いのはそのせいだが、きっちり落としてくれる。
ミラクル卵（エッグ）、タイトルコールではミラクル卵（たまご）。当時からどっちが正式名称か分からないと突っ込まれていた。
藤子不二雄はスタジオ・ゼロで執筆中の所をゲスト出演。
ちなみに、新宿には「十二社天然温泉」という温泉があるが「黒湯」なのが玉に瑕。しかし、お湯が効いたからいいものの、アンモニアが弱点だったらどうするつもりだったのだろう。
新宿が舞台ということで、『Pa-Pa-Pa ザ★ムービー パーマン』と見比べるのも一興。
EDの「ハットリ忍法ニニンのニン」はこの映画のみの特別バージョンだが、ジッポウとの掛け合いでパーマンの出演はなし。
